マンション建設 桜伐採 東馬込 画像

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東馬込の桜 業者、伐採一時見送り

住民抗議、対立続く
 大田区東馬込のマンション建設に伴う桜の伐採に住民が反対している問題で、業者は十四日、予定していた枝の切り落としを、住民の抗議で断念した。ただし、マンションが建築基準を満たしている以上、業者が今後、作業を行っても違法性はない。地元からは「住民に景観や環境を守る手段がないなんて」と嘆きも漏れる。

 この日、業者はいったん作業車を搬入したが、約十五人の住民が「住民理解が全くないまま進めるのは無謀だ」などと訴え、街路に座り続けて抵抗。昼前になって工事担当者は、同日は伐採を行わない、と伝えた。

 建設用地は約三十本の木が茂る屋敷林で、そのうちの樹齢七十余年の桜は付近住民に長年、親しまれている。建設に伴い、業者はすべての樹木を伐採する方針だ。

 住民たちは「今日は伐採を免れたが、いつ強行されるか分からない」と心配する。用地の隣に住む宇野美奈子さん(41)は「計画そのものに反対しているわけではないんです。桜一本でも残すように、歩み寄ってほしい」と訴えている。

 業者側は「事業として進める。それ以外は答えられない」とコメントしている。