Dr.スランプ アラレちゃん キャプチャー画像

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Dr.スランプ アラレちゃん キャプチャー画像2

Dr.スランプ アラレちゃん』『ドクタースランプ』の名でアニメ化された。第27回(昭和56年度)小学館漫画賞受賞。

ゲンゴロウ島のペンギン村に住む則巻千兵衛という「博士」が作った人間型アンドロイド、則巻アラレのハチャメチャな生活を描いたギャグ漫画。

漫画は1980年から1984年にかけて「週刊少年ジャンプ」(集英社)に連載された。鳥山明の連載デビュー作品。全18巻の単行本(ジャンプコミックス)が発売されている。1981年にはラジオドラマ化され、アラレ役はサザンオールスターズ原由子が演じた。

連載終了後、1度だけ鳥山の次作『DRAGON BALL』(原作81〜83話)の舞台としてペンギン村が登場する。

また、『ちょっとだけかえってきたDr.スランプ』という作品が1994〜1996年頃「Vジャンプ」(集英社)に連載された。ただし、鳥山が直接手がけた作品ではない(原作・監修:鳥山明、脚本:小山高生、作画:中鶴勝祥。単行本全4巻は現在絶版)ため、正式な続編とは認識されていない。

香港でも「IQ博士」というタイトルの広東語吹き替え版が放映され、日本同様に下品な漫画と評されながらも人気を博し、テーマ曲も広い世代に知られている。その他アジア各国でも放送された。

ロボットなのに眼鏡をかける、というユニークな設定が人気の要因の一つであった。また、「ほよよ」「んちゃ」「キーン」などの言葉は流行語にもなった。その反面、ウンチが毎回のように登場するなど下品な漫画として、日本PTA全国協議会から槍玉に挙げられた。

アニメのエンディングテーマだった『アラレちゃん音頭』は全国の盆踊り大会で使われ、大ヒットした。

豆知識
当初は、タイトルにあるように、則巻アラレの生みの親である則巻千兵衛を主人公として、発明品で失敗する、という方向性で話が進められたが、最終的にアラレを主人公として連載されることが決まった。後に作者は、本作が短期打ち切りとなった時のことを考えて、連載開始前から既に担当の鳥嶋と次回作の打ち合わせをしていたという。
結構コマ割りについてはいい加減であり、ページ数のことを考えず、とりあえず描いてみる、と行き当たりばったりな回も多い。事実、話によっては、コマ割が最初は大胆、最後はチマチマ、というのも見受けられる。
原作漫画の「謎の飛行物体の巻」は、則巻家の人々が本編中に一切登場しない(扉絵に描かれているだけ)唯一のエピソードである。この回はピースケが実質的な主役となっている。
鳥山本人が大の車好きということもあり、一時期、毎回毎回扉絵に自動車が登場していた(アラレが運転しているなど)。
鳥山が体調不良で意識もうろうとしながら原稿をあげたので、ペン入れした時の記憶がないと語っている話がある(第9巻、新婚旅行の話の一部)。
大概は鳥嶋の意向を汲んできた鳥山であったが、恋愛を描くのが大の苦手な鳥山は、アラレとオボッチャマンのラブシーンを描けという要求には、頑なに拒否した。

ペンギン村の住人
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則巻家
則巻 千兵衛(のりまき せんべえ) (声 第1作・内海賢二/第2作・屋良有作
アラレを開発した天才科学博士。当初は彼が主人公であった。毎日発明をし珍作品を作り出す。作品タイトルの「Dr.スランプ」とは彼のあだ名であり、発明品には失敗が多いが、宇宙船やタイムマシンなども製作している。基本的にスケベで、アラレは奥さん用ロボットの試作として作られていた。また、突如劇画調に変化して笑いを誘うことも多い。3分間だけなら劇画調の姿でいられるらしい。ちなみに、毎日の生活費は発明品を村民に売り歩いて稼いでいる。
則巻 アラレ(のりまき アラレ) (声 第1作・小山茉美/第2作・川田妙子
千兵衛が作った人間型のロボット。作品の事実上の主人公。千兵衛の妹という設定で、村の中学園に編入学する。地球や月をも壊す怪力の持ち主。村人の前で自ら頭を胴体から外したりするが、村人もおとぼけばかりなため、ロボットだと気づかれない。かなりのおとぼけだが数学の能力だけは優れている。ロボットなために身体の成長がなく、平らのままな胸に悩む場面もあるが理由はブラジャーを着けたいためらしい。なお原作では画風の変化に伴い身長が次第に縮んでいった。燃料は「ロボビタンA」という液体(原料は海水)を哺乳瓶から飲む。原作のカラー画およびアニメ第1作では髪が紫色だったが、アニメ第2作では茶髪になった。
元々このキャラは特に考えられていたわけではなかったが、当時担当であった鳥嶋和彦から女の子を出せとしつこく言われ、アラレを考えたところ、鳥嶋からその子を主人公にしようと強引に決められたというエピソードがある。また、チャームポイントとして眼鏡をかけているが、これは作者のシャレ的発想によるもの。ただし作中では視力が悪く人間で言えば強度の近視になるということが理由として設定されている。作者はいずれ眼鏡は外すつもりだったらしいが、これがトレードマークとなってしまい、外すに外せなくなったようである。だが、作者は、アラレのおかげで眼鏡をかけることに抵抗がなくなったという読者からの手紙を読んで非常に嬉しかったようである。
則巻 ガジラ(のりまき ガジラ) (声 第1作・中野聖子/第2作・石橋千恵
通称「ガッちゃん」。アラレ達が原始時代にタイムスリップした時に持ち帰った卵から産まれた、羽根の生えた赤ちゃん。ゴム以外のあらゆるものを食べる。体の成長はないが定期的に分裂していく。連載の後半で2人になりその後も増殖し、未来では8人に増える。触覚から光線が出るなど、時によってはアラレをも上回る強さを誇る。実は地球に危険な文明が栄えたら食べ尽くすという使命で、神が原始時代に送り込んだ天使であったが、アラレが現代に連れて来たために神の計画は崩れてしまった。
ガジラという名前はゴジラガメラの造語であるが、アニメ版では著作権の都合からか第1作では「お皿が割れた音=ガッチャン」で『ガッチャン』を正式名称とし、第2作では「ガジガジかじるから」で『ガジラ』を正式名称とした、という設定。
山吹(則巻) みどり(やまぶき(のりまき) みどり) (声 第1作・向井真理子/第2作・皆口裕子
アラレたちが通う中学園の先生だったが、後に千兵衛と結婚して長男のターボをもうけ、さらに未来では長女のニトロと次男ももうける。ペンギン村随一の美人で聡明な女性だったが、結婚後は千兵衛・アラレ同様アホな一面が目立つようになる。漫画及びアニメの第1作はマリリン・モンローをモデルとしているが、2作目ではジョディ・フォスターをモデルとしており漫画及びアニメの1作目とアニメの2作目とでは外見が違う。
則巻 ターボ(のりまき ターボ) (声 第1作・三田ゆう子
千兵衛とみどりの長男。外出中に千兵衛が目を離している内に、地球に着陸しようとしていた宇宙船に轢かれ、命を失う。だが他の星の生物を死なせて騒ぎになるのを恐れた宇宙人による蘇生手術で、無事に生き返る。しかしその手術の副作用から超能力者になり、常に浮遊し0歳児にして話す能力を身に着ける(ただし天才バカボンハジメと違って赤ちゃん言葉)。家族は事故について知らず、超能力についても親バカを発揮している。さすがは千兵衛の息子として機械類に詳しく超能力で修理する。また、ガッちゃんの依頼でガッちゃん型時限爆弾も製造した。『ドラゴンボール』では、悟空のためにドラゴンレーダーを新しく製作した。最終的にドラゴンボールで最後まで使われたドラゴンレーダーはターボ君製。
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木緑家
木緑 あかね(きみどり あかね) (声 第1作・杉山佳寿子/第2作・小西寛子
アラレの同級生で喫茶店「Coffee Pot」の娘。連載開始時中学生ながら酒・タバコを常習するワルだが、奇人変人だらけの作品中では最もまともなキャラクターでもある。自分の事は「オレ」と呼び、アラレからは「あかねちん」と呼ばれる。アニメ第1作ではタイトル読み上げも担当。
木緑 葵(きみどり あおい) (声 第1作・神保なおみ/第2作・江森浩子)
あかねの姉。喫茶店「Coffee Pot」を営んでいる。初登場はあかねより先。
木緑 紺(きみどり こん) (声 第1作・銀河万丈/第2作・田中秀幸
あかねの父。眼鏡をかけている。
木緑 紫(きみどり むらさき)
あかねの母。作中では影が薄く、ペンギン村高学園の運動会の話でのみ登場。
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空豆
空豆 タロウ(そらまめ タロウ) (声 第1作・古川登志夫/第2作・太田真一郎
アラレの友人で理髪店「バーバーそらまめ」の長男。登場時は中学3年生(アラレ、あかねより2学年上)。リーゼントにサングラスという典型的な不良の格好をしていた。なお、アニメ版第2作では、金髪にサングラスという格好であった。中学園・高学園では弟ピースケと共に野球部に所属。ポジションはピッチャー。実は怖がりでオバケが苦手。アラレからは「タロさ」と呼ばれる。高学園卒業後は警察官になる。
空豆 ピースケ(そらまめ ピースケ) (声 第1作・神保なおみ/第2作・浦和めぐみ
タロウの弟。兄や同学年のあかねと共に不良のような振る舞いをするが、どうみても小学生にしか見えずバカにされる。常に猫の頭部を模した帽子をかぶっている。高校生になってもランドセルを背負って通う。「サインちょ(うだい)」とサイン集めが趣味(ちなみにこれは作者本人も趣味としている)。タロウ・ピースケとあかねは従兄弟にあたる。
空豆 クリキントン(そらまめ クリキントン) (声 第1作・戸谷公次/第2作・金光宣明)
タロウ・ピースケの父親で、バーバーそらまめの店主。モデルはクリント・イーストウッドで、決して劇画調ではない画風にも関わらずかなり渋い風貌をしている。元刑事で、劇中44マグナムをイーストウッドが演じたダーティーハリーばりに撃ってみせるシーンがある。なお、海外のファンサイトでは"Clinton Soramame"という誤表記が多く見られる。
空豆 まめ(そらまめ まめ) 
タロウとピースケの母。ネズミの耳の形の帽子をかぶっている。あかねの母とは姉妹。
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摘家
摘 鶴燐(つん つるりん) (声 第1作・三田ゆう子/第2作・桑島法子
摘一家の長女。超能力があり、自分の体や物体を浮かせたり、瞬間移動などができる。高学園でタロウと同級生になり、後に結婚。
摘 突詰(つん つくつん) (声 第1作・千葉繁/第2作・置鮎龍太郎
摘一家の長男。鶴燐の弟でアラレやあかねと同学年。一見良識派だが、女性に触られるとトラの姿に変身する(男性に触ると元に戻る)。ちなみに、アラレに触れた時は変身しなかったが、彼女がロボットである事を知らない為不思議に思った。拳法の達人で、常に体を鍛えている。また、怒ると髪の毛が逆立ち、アラレやガジラをも上回るパワーを発揮するため、本作最強のキャラクターともいえる。後にあかねと結婚し、学校の先生になる。
摘 鶴天(つん つるてん) (声 第1作・大竹宏/第2作・矢田耕司
中国・鍔北弊(つばぺっぺい)の発明家。宇宙船「烈津號(れっつごう)」を製作し、一家とともに月旅行へ出たが、アラレの「んちゃ砲」を受けて烈津號が故障し、ペンギン村に不時着。そのまま烈津號を自宅として村に住むようになる。スケベなので千兵衛とは気が合う。
摘 詰角田野廷遊豪(つん つんつのだのていゆうごう) (声 第1作・堀江美都子/第2作・富沢美智恵
鶴天の妻であり、突詰・鶴燐の母親。中国拳法を使い、スケベな夫を諌める。名前の元ネタは当時放送していた自転車メーカー「ツノダ」のCMより。だがアニメのスポンサーでは無かったためにアニメ第1作