ピサロ・ヤギ・フアン・カルロス 広島小一女児殺害事件 キャプチャー画像


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ピサロ・ヤギ容疑者が犯行を自供
 ◆接見した弁護人語る 「自室アパートの階段付近で殺害」

 広島市安芸区の同市立矢野西小1年の木下あいりちゃん(7)が殺害された事件で、殺人、死体遺棄容疑で逮捕されたペルー国籍のピサロ・ヤギ・フアン・カルロス容疑者(30)が広島県警捜査本部(海田署)の調べに対し、一連の犯行について「女児を殺し、自室にあった段ボール箱に入れて空き地に捨てた」と供述していることが1日わかった。この日夕、接見した久保豊年弁護士が明らかにした。同容疑者は「殺害場所は、自室アパートの階段の上り口近く。女の子と両親に謝りたい」などと全面的に自供しており、県警は供述に基づき裏付け捜査を進め、事件の全容解明を目指す。

 久保弁護士によると、ピサロ・ヤギ容疑者は、11月22日午後、自宅アパートの階段そばに座っていたところ、女児が通ったため、スペイン語で「オーラ(こんにちは)」と声をかけ、日本語で名前を聞いた。しかし、女児が何を言ったのかわからず、「気がついたら、女児が死んでいて、びっくりした。どうしたらいいのかわからなかった」と述べた。

 その後、階段の上がり口に女児の遺体を置いたまま、ガスコンロの段ボール箱を取りに自室に戻ったという。女児の遺体を箱に入れたあと、素手で箱を持ち、アパートのすぐ裏の空き地まで歩いていき、捨てたという。

 犯行後、22日から5日間は自宅にいたというが、27日に三重県に行った。「眠れなくなり、ゆっくり寝たいと思った」ためとしている。

 ピサロ・ヤギ容疑者はいたずら目的を否定し、「女の子とは初対面で、たまたま前を通っただけ。チョコレートでつったりなどはしていない」としている。一方、「一連のことについては、時間も覚えていない」と言い、首を絞めたことについても自覚しておらず、「だれがしたんだろう」と話しているという。

 ピサロ・ヤギ容疑者は11月30日の逮捕当初、「やっていない」と全面的に容疑を否認。逮捕翌日の弁護士の接見に対し、アリバイを主張して、「不当逮捕だ」などとしていた。

 久保弁護士によると、ピサロ・ヤギ容疑者はアリバイは虚偽だったことを認めており、「30日夜に祈り、今朝、悪魔が抜けた」として全面自供したという。精神鑑定について、「今後、検討する必要がある」としている。

 県警は1日、ピサロ・ヤギ容疑者を殺人、死体遺棄容疑で広島地検に送致した。(2005年12月01日 読売新聞)

汗のDNA、ピサロ・ヤギ容疑者と一致

 広島市安芸区で下校途中の小学1年木下(きのした)あいりちゃん(7)が殺害された事件で、女児の制服から微量の汗が検出され、DNA鑑定の結果、逮捕されたフアン・カルロス・ピサロ・ヤギ容疑者(30)のものと一致したことが1日、分かった。

 汗は殺害時に付着した可能性があり、広島県警海田署捜査本部は、ピサロ・ヤギ容疑者の犯行を裏付ける重要な証拠とみて詳しく調べるとともに、動機や犯行状況の解明を急いでいる。

 捜査本部は同日、殺人と死体遺棄容疑でピサロ・ヤギ容疑者を送検。ピサロ・ヤギ容疑者と同じアパートに住む親類の部屋も関係先として現場検証した。

 調べでは、女児の遺体は11月22日午後、安芸区矢野西4丁目にあるピサロ・ヤギ容疑者の自宅アパートから約100メートルの空き地に、段ボール箱に入れた状態で放置されていた。白いブラウス、グレーのスカート、紺色ブレザーの制服姿だった。

 捜査本部は、制服の一部から女児とは別人の微量の汗を検出、DNA鑑定を進めていた。ピサロ・ヤギ容疑者は事件当日、自宅前で下校途中の女児と話す姿が目撃されている。

 一方、捜査本部が11月30日にピサロ・ヤギ容疑者の自宅を現場検証した際、台所に設置されているはずのガスこんろが外され、室内の別の場所に隠されていたことも判明。

 捜査本部は証拠隠滅のため、遺体を入れた段ボール箱のこんろの処分を準備していた可能性があるとみて追及する。

 ピサロ・ヤギ容疑者は11月1日、通学路沿いにあるアパートに引っ越し、2階の一室に入居。その数日前の10月末、広島県東広島市の量販店でこんろを購入した。

 ピサロ・ヤギ容疑者は調べに対し容疑を全面否認。接見した弁護士には、こんろの購入を認めた上で「こんろの箱は事件当日の朝、ごみ捨て場に捨てた」と説明している。

 ピサロ・ヤギ容疑者は事件後逃亡したが、捜査本部は、以前勤めていた会社にかけた未払い給料支払いを求める電話などを手掛かりに、三重県鈴鹿市の親せき宅にいるのを突き止め、30日未明に逮捕した。(共同)

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